■唐破風造
 唐破風は「からはふ」と読み、日本独特の建築形態といわれます。私が屋根神さまの説明をする際には「松山の道後温泉の入口の屋根の形」といえば皆さん思い出されます。また市内の祭礼で曵き出される山車の屋根の部分もこの造りのものが多くみられます(写真は東区筒井の『湯取車』)。

唐破風7











 湾曲したカーブが美しいこの造りは屋根神さまの代表的な建築形態であり、現存する社は大型で立派なものが多い。しかも破風(屋根)の下に祭神である秋葉(羽団扇紋)、熱田(五七桐紋)、津島(木瓜紋)の紋が刻まれた銅板が張られています。西区内栄生や菊井には巨大なものが多く残っています。かつて長屋の屋根にまつられていたころには社の重さに耐えかねて屋根が下がってきたので、下から棒で支えていた、という話(西-14)も聞いたことがあります。

 代表的な社は西区那古野(西-4)、同(西-6)、西区菊井(西-14)、西区新道(西-9)、西区栄生(西-30)。清須市(新川-1)にも新調されたものがありますが、現在祭礼などは行なわれておりません。 

 町内の経済状態に大きく左右されますが、小さな社にこのような豪華な造りと装飾を施された屋根神さまはまさに「まちの文化遺産」というにふさわしいと思います。しかし行政の方たちにはこの意味がいまいち理解できないようで、残念です。

<1>西区那古野(西-4)
唐破風1











<2>西区那古野(西-6)
唐破風2












<3>西区菊井(西-14)
唐破風6












<4>西区新道(西-9)
唐破風5












<5>西区栄生(西-30)
唐破風4