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穂高駅から歩いて十分ほど。
最後に回った道祖神には色が塗られていた。

古い像になると摩耗などで像容がはっきりしないものもあるので、色が塗られていればその像がどんな表情をしているのかがよく分かる。

「穂高神社で行われる御船祭りで穂高人形を作っている人形師が道祖神に色を塗ったのがはじめでないか」

豊科郷土博物館発行の冊子にはこう書かれていた。

地域により色を塗る時期は異なるようだが、子どもたちが塗るのは変わりない。

そういえば松本で見た道祖神も子どもたちが色を塗っているそうだ。

ほのぼのした道祖神が多いなかで、男神女神ともにキリッと鋭い視線でこちらをにらんでいる。

じぃっーとにらめっこをしていると、この男女がなぜ境界に立つようになったのだろうと改めて考えた。

境で災いを防ぐのであれば、お寺の境内に立つ仁王さんのように怒った形相をしていた方が、やってくる災いにとっても分かりやすいのではないかと思う。

男女の像であったり丸石であったり、その姿のどこに災いを防ぐ力が込められているのか不思議だ。

写真は長野県安曇野市。