101017港区東海通中之組27

「毎年のことだで、大丈夫だよ」

中之組神楽について歩いたときのこと。
交通量の多い江川線を突破した神楽屋形の一行にとって、難所は一か所だけではなかった。

東海通の神楽屋形のうち江川線の西側に地元がある中之組と西之組。
その位置する港区津金は中間に臨港線の線路が名古屋港に向かって伸びている。
バス停「臨港線踏切」の辺りだ。

東海通を西に進んだ神楽の一行はいったん東海通に敷設された踏切を渡り路地に入る。
そしてまつり宿で囃子を披露しながら中之組の集会所を目指す途中に最大の難所を経験するのだ。

再び現れた臨港線の踏切は盛土の上に敷かれた線路である。

冒頭のセリフは、踏切を渡る前に「本当に大丈夫ですか」と尋ねた僕に町内のおばさんが笑顔で答えてくれた言葉。

踏切の前に差しかかり、神楽屋形はいったん停止する。
中心の棒を抱えるひととサイドから屋形を支えるひとに分かれ、ゆっくりと線路を越す。

遠くには名古屋港の観覧車をのぞむ路地の踏切で、毎年この光景が繰り返される。

渡り切ったときの一行は皆、安どの表情を浮かべていた。
集会所はもうすぐだ。

写真は愛知県名古屋市。