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ハンドルを握る手が冷たい。
飯坂線の車窓から眺めた景色が澄んでいたのは空気が冷えきっていたからだろう。

温泉街を越えると「この先冬期通行止め」の看板、でも日付を見るとまだ大丈夫。

前日に道路に降り積もった雪が除雪されて路肩に寄せられていたが、路面は溶けた雪で濡れたままだ。

車さえ来なければ道路の中央を走ることも可能だが、後方にかすかなエンジン音を認めれば路肩に寄る、その繰り返しだ。

それでも、さすがは自転車である。
以前は日暮れの空を気にしながら、どこにあるか分からない道祖神まで歩いていった。
そんな一年前の自分をあざ笑うかのように明るい日ざしを浴びながら快調にペダルをこぐ。

そろそろだろうな、と右側の路肩を意識しながら注意深く徐行していると...

一昨年、ライトを持っていないのでこれ以上歩くと暗くて引き返すのが危険だ、と判断したその時にあらわれた男根の一群…

たしかにそれを取り囲んでいた鉄柵には間違いないが、そこに見えたのは大きな白い幕だった。

写真は福島県福島市。

★参考文献
野地一二「福島付近の道祖神」『福島史学研究』一九六九