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一九八一年発行の「福島市史」(福島の民俗1)は「野のほとけ」の項に道祖神を取り上げている。
そこでは道祖神についての説明や市内でまつられる道祖神の傾向について簡単に語られている。

「文字塔のほか、男根、女根で現わす例もあり、道祖神社もある」

「道祖神に男根を奉納する例は各地で見られる」

「女根を御神体とする例は少く、岡部の川面、山口の女形などが顕著」

「飯坂・瀬上など有名な花街を控えた所に道祖神を祭る例があった」

この中で気になったのは飯坂の例である。
遊郭のあった瀬上と違い飯坂は温泉街のなかに花街の機能を持っていたようだ。

ちなみに温泉街の中心にある飯坂八幡神社の境内には男根像と文字碑が他の石像とともに立っている。
花街としての飯坂と道祖神信仰が結びついていた証なのかもしれない。

ところで「福島市史」には各地の道祖神の写真も掲載されているのだが、見たことのあるものにも関わらず違和感を感じる写真があった。

茂庭の道祖神、そこには自然石がひとつ立っているだけだった。

写真は福島県福島市。

★参考文献
野地一二「福島付近の道祖神」『福島史学研究』一九六九
福島市教育委員会「福島市史」『福島の民俗1』一九八一
小林金次郎「ふくしま福の神さま」一九八一