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じつは自然石だった茂庭の道祖神。

いつしかそこにご利益を求めてどこからともなく男根たちが集まってきた。
それが二〇一二年の年末に目にした姿であり、Google検索の結果として出てくる道祖神の姿である。

「本当はこういうものを置くのはおかしいんだけどね。茂庭にもたくさんこんなのがあるだろう」

福島市山口女形。
女形石が納められた小堂のなかに一メートルほどの木製男根が三本ほど、堂の隅に立てかけられていた。
そこまで軽トラックで案内してくれた地元のおじいさんは堂内のそれらに気づくとひとり言をいいながら一本ずつ堂の外に出していた。

内心、こんなことして大丈夫かな、と心配していたが、僕の心配も関係なく慣れた手つき(僕にはそう見えた)で放り投げる。

カラン...

乾いた音をたてて地面に放り出された男根たち。

田県神社の奥の院には御輿に担がれる大男茎形を中心にベンガラを塗られた男根はじめ木製石製など多様な姿が取り囲む。
参拝時に見たその印象が僕の頭に残像としてあったため、外に出される男根の姿に切ないものを感じた。

それにしても、奉賽物としてまつるものは、ご神体と同性であったり異性であったり、なんでもありなのかだろうか…

★参考文献
野地一二「福島付近の道祖神」『福島史学研究』一九六九
福島市教育委員会「福島市史」『福島の民俗1』一九八一