140114秦野市今泉マラセの神31


「暗くなった方が雰囲気出ますよ」

小屋でお札を売る男の子の母親と話しながら写真を撮っていると、近所に住むひとだろう、おじいさんとおばあさんが孫を連れて小屋にやってきた。

手には棒のようなものを持っており、その先端には輪になった針金に真珠のネックレスのように白とピンクの小さな丸い玉がつけられている。

お札を買って雑談しているおじいさんたちは小屋を離れるとどんど焼きの会場に移動し、棒の先についた丸い玉を火であぶっていた。

小屋の前にいると次々に学校を終えた子どもたちがやってきたが、みな手には同じような棒を持っている。

「神奈川県史」民俗編にはマラセの神のある今泉地区で作られたマユ玉の写真を載せていたのを思い出した。
俵のようなものの上に枝が伸びた木を立てて、枝という枝に団子を刺していた。
まるで花が満開に咲いているようだった。

僕の住む地域ではマユ玉を飾る習慣がないので、「これかっ」と思ったのだ。

写真は神奈川県秦野市。

※参考文献
「秦野の道祖神・庚申塔・地神塔」秦野市教育委員会 一九八八年
「神奈川県史」各論編5民俗 神奈川県企画調査部県史編集室 一九七七年