「すごい自転車だねぇ、こんなの初めて見た。これならどこでも走っていけるんじゃない?」

FATBIKEがわが家にやってきて一週間。

室内に「同居」しているので、朝起きたときや仕事を終えて家に帰ってくるとまず大きなタイヤが目についてしまう。

「デカいなあ」
そのサイズに慣れないせいか、見るたびに一言つぶやく。

フレーム自体はそれほど大きくはないのだが、タイヤ幅が約10センチと普通のシティーサイクルの二倍強、いや三倍近くはある。
マウンテンバイクのタイヤよりもひと回り以上太いので、自転車もつられて大きく見えてしまうのかもしれない。

怪物のようなFATBIKEに乗っていると周囲の視線が気になることもある。
大方のひとが「変な自転車だな」という顔で自転車を見てから僕の顔に視線を移す。
乗っているヤツの顔まで見てやろうという腹なのか、無言だから推測するしかない。

だからこそ驚きを口に出してくれるとむしろありがたく、そこから会話が生まれる。

「よかったら一台いかがですか」