以前、勤めていた食品関係の業界紙をやめるときのこと。
すでに記者から事務に異動していたので求人雑誌に事務職員の募集を出し、採用となったひとにひと通り仕事を引き継いだ。

引継ぎといってもそれほど大変なことはなく、一緒に銀行に行ったり帳票を作成したり、新聞や出版物の整理について教えるだけ。
あとは一緒にやめる後輩とだべったりしてのんびり過ごしていた。

それに対していまはどうか。
何でこんなに忙しいのだろうと毎日毎日ため息ばかり。
もともと慢性的に人手不足の職場である。
父親が亡くなった当日も仕事せざるをえなかったし、やめる予定である今月末日までしっかりと仕事が入っている。

もともとかなりゆるい感じの職場だったので、最初は決まりごともそれほど厳しくはなかった。
だから書類の紛失、連絡し忘れなどの事務的なミスがちょこちょこ発生していた。
それをなくすために皆で知恵を出し合い今の形に至ったのだ。
九年間の努力の結晶である。

それを二週間ほどで引継ぎするのだが、現場へも出て行かなくてはいけない状態で、果たしてできるのかどうか。
とても心配である。