昨晩の夕食はうどん。
母の五島旅行のお土産で、あご出汁がこれほどまでにうまいものか、と感動しながら食べたものの、うどんはうどん。
食べ終わってもなんだか物足りない。
しかも給料日ということで気持ちが大きくなっている。

「トリキに行こうか」

我が家の南側に昨年できた鳥貴族。
ベランダに出るとお店の方から鶏肉が焼ける美味しそうなにおいが風向き関係なく届く。
いつも誘われているようだから、定期的に行かないことには欲求不満に陥ってしまう。
お店の策略にまんまとはめられているわけだ。

僕たち夫婦はいつも決まった二人席に通される。
休み前ということもあって店内は満員。
家族もいれば仕事終わりのサラリーマングループも。

僕たちの後ろの席のリーマングループはすでにかなり飲んで出来上がっていた。
そのなかの顔が真っ赤になった赤鬼のような人物はこちらが見ても「大丈夫か」と心配になってしまうほど。
しかもその赤鬼氏、こちらの心配もよそに前に座ったメガネ男子に殴りかかろうとするわ、なぜかカバンに忍ばせた水鉄砲を打ちまくるわでやりたい放題。
しかし上司らしき人物はタバコをくゆらせながら注意しようともしない。
よほど日頃に溜まっているものが多いのだろう。

飲んで仕事の憂さを晴らすのはいいが、端から見ていて気持ちいいものではない。
もっとおいしく飲めないものだろうかと、僕らは苦々しく思っていた。