僕が松江にやって来てから雨が降ったのはたった三回。
それも午前中にぱらっと降ったっきり、午後にはやんで晴れてきたから丸一日雨という日はないのだ。

松江出身の知人にプチ移住のことを話すと、出雲地方は雲が多いけどこの時期は天気がいいから、といわれて安心していた。
むしろ雨が続いてまともに神社を巡れなかったらどうしようと思っていた。

「出雲国風土記」には出雲という地名の由来について、八束水臣津野命が「八雲立つ」といったから「八雲立つ出雲」になったと書かれている。
これは僕の想像だけど、「八雲」というのは雲が多いということではないだろうか。
雲が多い、だから出雲。
雲が出やすく雨が降りやすいのが出雲。
そう考えたらいまの出雲は本来の出雲ではないのかもしれない。
雨がまったく降らないのだ。

今日は始発のJRに乗って安来駅へ。
安来から伯太町にかけての古社巡礼で、久米神社が鎮座する比婆山に登り、安来では和鋼博物館も見物した。
登山は往復一時間ほどで終わったものの、神社と神社の間は自転車に乗っている。
伯太川の涼しそうな流れを見ながらペダルを漕ぐ僕の額には汗がにじむ。

田面神社の場所を近くの畑で作業しているおばさんに尋ねた。
話好きなおばさんから神社までの行き方だけでなく、近隣の神社の祭礼や最近の天気まで話が及んだ。
やはり水不足は深刻らしく、農業用水があるとはいえ雨が降らないことをかなり心配されていた。

明日の天気も数日前までは雨の予報が出ていたので、あわよくばお休みにできるかなと思っていたが、現時点での予報は曇りのち晴れに変わっていた。
また雨が降らなそうだ。

一体、いつになったらまともな雨が降るのだろう。