190513来待神社1

松江、乃木、玉造温泉、来待、宍道、荘原、直江、出雲市。

山陰線で松江から普通電車に乗ると終点の出雲市までは七つの駅がある。
書斎に座りながら松江から出雲市までの停車駅を頭のなかでそらんじてみた。
正解を島根県の観光地図で答え合わせしたところ、宍道駅と直江駅を飛ばしていた。
宍道駅は木次線に乗るため何度か利用したことがあったのだけど...

二十代のころなら駅名の記憶も苦になることはなかったはず。
四十路も半ばを過ぎたいまでは、それが短い距離であっても、何度聞いても忘れてしまうから、記憶力の低下を思い知らされる。

でも改めて駅名を口に出すと駅周辺の光景だけでなく、松江で暮らしていたときの記憶までもを一緒に思い出すので嬉しい。

宍道湖の南岸を走る山陰線は出雲市内の神社を訪ねることが多かった「プチ移住」後半で、FATBIKEを輪行して何度か利用した。
一方、宍道駅くらいまでは自走範囲内だったので、「プチ移住」前半は国道9号線を通って目的地まで自走、疲れていたであろう帰りも元気に自走して帰宅していた。
日が陰る夕方、国道を走るトラックに追い立てられ怖い思いをしながらも、沈む夕日とともに松江の逗留先に戻ることもあった。

山陰線の駅にもある「来待」は「キマチ」と読む。
玉造温泉からは山間の道を通ることもできたけど、体力を考え、平たんな道が多い国道を走ることにした。
目的地の来待神社へは宍道湖から来待川沿いに山の方に向かって走るだけなので、迷うことなく楽に行ける。
温泉施設「きまち湯治村」近くの公民館に由緒と神社への道案内が出ていた。

案内通りに進むと視線の先には長い石段が山の中腹に鎮座する神社境内に向かって伸びていた。
石段の途中に立つ鳥居をくぐり拝殿まで165歩。
三つある本殿は回廊でつながっており、どれも一見して古い造りであることが分かる。
中心に大物主命、左は事代主命、右は五十猛命。
その三柱が祭神としてまつられていることから三社大明神とも呼ばれている。
扁額には来待神社と三社大明神両社の名前が掲げられていた。
中、左、右の順に手を合わせて参拝。
三社が並ぶ神社は珍しいが、近いところでは佐太神社で見かけたことがある。

「式内社調査報告」で来待神社の記事を執筆された興茂利氏は「地位高燥、境内廣潤、社殿壮麗、連理回廊と聯を以て表現したい構造美を備えている」と高評価。
さらに「佐太神社の宏大さには劣るが、静閑さは当社」とベタ褒めしている。

実際に訪れた素人の僕にもその言葉、よく分かる。
広々として緑豊か、静寂な空気に包まれた境内。
的確な言葉を持って来待神社を表現する興先生の言葉だけで神社についての説明は十分だろう。
僕には書くことが何もありません。

写真は島根県松江市。

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