許豆神社が鎮座する小津の辺りは海に近いせいもあって風が強いとみられる。
僕が訪ねた日は快晴で海は凪いでおり風も強いとは感じられなかった。

風の強さを云々したのは、許豆神社を探していたら北側の山の上に風力発電機が並んでいたからである。
実際に風の強さと関係するのか分からないが、「式内社調査報告」によると「南の宮」の祭神は志那津毘古命と志那津毘女命という風を司る神であるという。
「北の宮」の祭神は素戔嗚尊なので前者二神が小津地区の守り神であると大きな声ではいえないまでも、航海守護の神でもあるのでこちらの方が地域の実情を反映しているのではないだろうか。

「南の宮」も「北の宮」同様、境内は山の中腹にあるが、白っぽい鳥居が山の緑のなかにくっきりと浮かび上がっていたので探しやすかった。
神社の場所は分かったので近回りしようと集落のなかに入った。
家と家が肩を寄せ合うように密着しておりその間を通る道もFATBIKEのハンドル幅+αくらい。
狭くてくねくねした路地のなかにも荒神さんだろうか、串幣をさした聖地的な場所が目についた。

地図を見ると十六島湾の湾口のすぐ東側に山がせり出しているから、ひとが住めるの範囲は限られる。
南北の許豆神社はちょうど密集する集落をサンドイッチする形で集落の両側の山の中腹に鎮座していた。

下り基調だった路地内の道が上り坂に転じたところで鳥居がすぐ目の前に立っていた。
高台にある神社まで石段を上がり30歩、まずは参拝。

拝殿には太い注連縄が吊られ、軒の扁額には「祓詞」「大宮許豆神社祓詞」の二節が記されていた。