FATBIKEのハンドルにつけたライトを照らして駅前に向かった。
夜明け前の高松駅前広場での輪行。
部品や工具を忘れていかないよういつも以上に気をつけなきゃ、と思っていた。

駅前のロータリーに着くとその不安は払拭された。
駅自体も明るいし、高松駅前の「輪行用特等席」であるベンチの真横に電灯があってベンチを照らしていた。
ありがたい。
学生時代には日が落ちたなかでの輪行の経験はあったけど、FATBIKEに乗って旅をするようになってからは初めてである。

駅前で輪行を始めた午前四時十分、すでに駅舎の扉は開いており、キャリーケースを持って足早に改札に向かうひとの姿もあった。

十五分でFATBIKEを分解、輪行バックに詰め終えた。
観音寺までのきっぷを買って改札を入ると、二つのホームに電車が停車していた。
一つは瀬戸大橋線岡山行、もう一つが予讃線松山行である。

午前四時台の電車なんて生まれてこの方、初めてである。
瀬戸大橋線の場合、この時間帯に高松を出れば一時間ほどで岡山に到着するから、現地ではちょうど始発レベルの時間だろう。
本州に戻る観光客や本州に行こうとする四国出身者への気遣い電車というわけだ。

一方、僕が乗った予讃線松山行は岡山行のような理由はなさそう。
高松を四時五十三分に出発、終点松山には九時五十九分に到着予定。
ほぼ五時間の長距離電車である。
高松から乗ったひとは数えるほどしかいない。

ちなみに目的地の観音寺までは一時間半ほどで到着する。
ということで、今朝の夜明けは車窓から眺めることになる。
丸亀には三十分ほどで着く予定だから、朝日に映える飯野山の山容が見られればラッキーだなと思う。
それにしてもこれを書いている午前五時五分現在、空は真っ暗なままだ。

五時二十七分、丸亀に到着したものの、依然夜は明けておらず讃岐富士の山容は見られずじまいだった。
残念。