午前八時五十五分発、高松発マリンライナー岡山行。
この電車に乗って瀬戸大橋を渡れば本州の岡山である。
十日間という短い期間ではあったけど四国・高松で暮らした。

毎日、逗留先から近い片原町のスーパーに通った。
ご飯と味噌汁を作って食べながらもスーパーで半額シールが張られたうどんを買って家で食べたり、商店街アーケードの居酒屋でビールを飲んだりして楽しんだ。
名古屋に戻ったいまとなっては、その十日間が夢のように感じられる。

高松を八時に出れば名古屋には午後四時に着く。
だから電車で八時間ゆられればいつでも四国に行くことができる。
これまで高松に行きたいと思ったことはなかった。
妻が勤めていた会社を退職するに伴い、次の仕事までひと月余裕があるからどこかに行くことを勧めた。
そこで出てきたのが高松だった。

三日暮らせばなんとなく界隈の地理に詳しくなる。
一週間過ごせばその場所に対する愛着が湧いてくるし、十日もいれば離れられなくなる。

僕たちが高松にいたのは十日間。
今朝、暮らしていた部屋を出るときは、もうこれでお別れなんだな、と心のなかでしんみりしていた。
また行きたいなぁ。