JR高徳線神前駅周辺に神前神社の論社といわれる神社が三社存在する。
神前神社と春日神社、男山神社の三社。
なかでもゆいいつ式内社と同名なのが神前神社である。

神社の場所は神前駅北側の学校近く。
平野に鎮座する神社で南側にある鳥居をくぐり正面の拝殿まで45歩、まずは参拝。

左右の注連柱には「式内二十四社」「神前大明神」と刻まれており、拝殿の軒には「奉献式内讃岐国二十四神社名額」と題して二十四の式内社の一覧が掲載されている。
神前神社と同じく寒川郡の志多張神社を筆頭に、布勢神社、神前神社、多和神社、大蓑彦神社と続く。

お参りしてから境内を歩いてみると、拝殿に向かって左側に興味深い石像がまつられていた。
「神前神社の石仏」といわれるその石像は二体で、下半身はコンクリート台座に埋められていて、現在は上半身のみが台座から露出している。
傍らに立てられた説明によれば神像とされ、顔面の鼻のあたりが膨らんでいることから当社祭神の猿田彦尊ではないかといわれている。
その説を補うように説明で引用している「旧神崎村八幡宮并末社由来張」には「具名登二社」と記され、近所では「おふなとさん」と呼ばれているそうだ。
「具名登」は「久那土」=「岐」、つまり道祖神と考えられる。
祭神の猿田彦尊も道祖神と関連があることから神像の正体とされるのだろう。

以前、各地に道祖神を訪ねたことがあったけど、道祖神自体は信州や甲州といった日本列島の東側に存するものと思いきや、四国にも同じような神格を持つ石像が存在するので驚いた。
石像以外にも本殿の周りには小祠がまつられている。
本殿向かって右側の小祠の内部にはお札はなく、開いた扉からなかをのぞくと丸石が収められていた。
また入口の鳥居をくぐってすぐ左手にも同じように丸石が収められ注連縄が張られた石祠が見られた。

境内自体はそれほど広くはない。
僕が境内にいると置きっぱなしになっていたプロパンガスを業者らしきひとが引き取りにきた。
数日前に祭礼があったようだ。