讃岐国の古社巡礼では至るところでため池を目にしたけど、満濃池ほど大きな池は初めてである。
それもそのはず、その大きさ(水面積)は138.5ヘクタールでため池としては日本一。
畔に立って眺めると遙か先まで池が広がっているから、近江の琵琶湖や遠江の浜名湖のように湖といわれても分からないくらいだ。

その歴史は古く、池の前に立つ説明によると創築は大宝年中(701〜704)に遡り、国守である道守朝臣が築いたとされる。

「晴天五日を経れば水湿の潤い無く、霖雨二日に及べば洪水の難有り」といわれるように水利が乏しい国であったから、讃岐の農業における満濃池の存在感は計り知れないものがある。
そういう歴史的な経緯もあってか平成二十八年には「世界かんがい遺産」に登録された。

その満濃池の守護神とされる神野神社は池の畔に鎮座する。
石段を上がっていき鳥居をくぐると境内に出た。
池の守護神だけあって拝殿本殿ともに池の方を向いている。
鳥居から拝殿まで30歩、まずは参拝。

広々とした空間の境内には本殿のほかにも小祠や五輪塔のような石像物もまつられていた。
境内はちょっとした高台にあるので、拝殿を背にして入口の方を向くと鳥居越しに池が見えるようになっている。
神野神社の神さまが讃岐の命の水である満濃池を見守っているということがよく分かった。