雲氣神社の所在について、金刀比羅宮と考えられたり、善通寺伽藍内五社明神に雲氣明神としても含まれたり、また独立した神社として先に見た雲氣神社もあり様々。
さらにもう一社、「式内社調査報告」に掲載されているのが雲氣八幡宮である。

大麻神社が鎮座する大麻山から東の平野部を走っていくとこんもりとした森に突き当たる。
クスノキの巨樹が多く枝葉を伸ばし、社名のようにモコモコと育った雲に見えなくもない。

少し離れて立つ鳥居まで戻り改めて境内に入ろうとしたとき、鳥居の根元に犬がオシッコをかけたこん跡があった。
不謹慎だなと思いながら境内に向かおうとすると、今度は鳴き声とともに森から突然犬が走り出てきた。
母犬とみられる犬に小粒の子犬が数匹。
FATBIKEを隋神門近くにとめ、森のなかをのぞくと母犬を追いかけて子犬が木々を乗り越え疾走している。
元気な姿が微笑ましくもあるが、首輪をしているようにはみえない。
野犬だとしたら狂犬病の心配もあるから近所のひとに話した方がいいのでは...
そう思いながら境内に入った。

入口の鳥居から拝殿まで115歩。
参拝してから本殿の裏手に向かおうとすると、母犬と対面。
「ワン!」と吠えられた。
森から出ようとしたところ僕の姿があったからびっくりしたのだろう。
境内に備えつけられたベンチに座りメモを取っている最中も、子犬の鳴き声が聞こえる。

境内に由緒や祭神を記したものは見られない。
「式内社調査報告」によれば、往古八幡宮より一町余北方面に雲氣神社があったが天正七年、両社とも兵火にかかった。
しばらくして御神体のみ蔵井という場所に移し、寛永十八年に現位置に社殿を造営、両社を合わせまつり雲氣八幡宮と称するようになったという。
しかし所在地が多度郡じゃないので式内社ではないとの見方もあるようだ。

それはともかく、犬のことが気になって仕方ない。
森に住み着いた神の使いだろうか。