名古屋発! 町の神さま考

FATBIKEで巡る古社巡礼の旅...

名古屋市:南区

【愛知・名古屋市】巨木・神木・クスノキさん

村上社のクスノキについて調べていくと、老楠樹のその姿は楠町に住んでいるひとたちに、昔話という語りの伝承を通して「形態異常樹木」観を熟成させていたようだ。

「村上社の楠に大蛇が住んでいて近在を暴れ回り住民が困っていた。鳴海の蛤地蔵さんがそれを見かねて蛤を投げ、大蛇の目をつぶし、桜の湿地に生えている片葉のヨシで矢をつくり退治した」

「桜の大蛇」といわれる南区に伝わる昔話。

クスノキを観察すると確かに蛇がすみかにしていても不思議ではない。
幹には洞もあるし枝先に鳥が巣を作るのでエサにも困らない。
さらに木は神聖視され石柱に囲まれているので、ひともなかなか入ってこない。
桜の大蛇にとっても住みやすい場所だったのかもしれない。

でも本当は、大蛇とはこのクスノキのことではないかと思う。
大きく膨らんだ幹といい太い枝といい、村上社の老楠樹は怪物(僕にはキングギドラに見えてしまうが)の様相である。

※参考文献
名古屋市農政緑地局「生きている文化財 なごやの名木」1987
名古屋市計画局「なごやの町名」1992
岡田弘「南区の昔話と伝説をたずねて」1986

【愛知・名古屋市】巨木・神木・クスノキさん

140413南区村上社1

名古屋市南区楠町。

実家で法事があったとき、家にいても暇だからと、法事終わりのほろ酔い気分で散歩にでも出かけようと思った。
たしか南区に巨大な木があると聞いてはいたが、実際見たことはない。
ネットで調べると実家からの距離はそれほど遠くはなさそうだ。

実家は瑞穂区と南区の境近くにあるのだが、そこから南へ下ると谷筋のような東浦通の西側に「外山」「桜台」と町名に示されるように台地が旧東海道の笠寺付近まで連なる。

楠町は一連の台地上にあり、谷筋から西側を見上げると民家の屋根越しに葉を繁らせたクスノキが見えてくる。
地下鉄鶴里駅を過ぎた辺りで台地に上がると曲がりくねった道がクスノキへと導いてくれる。
旧鎌倉街道であるという。

鳥居、常夜灯、祠、一見すると普通の神社のようなたたずまいだが、村上社のご神体はクスノキである。

そこには、街路樹のようにすらりと伸びた姿ではなく、ゴジラに出てくる三頭の翼獣、キングギドラのような姿をした「形態異常樹木」としてのクスノキだった。

写真は名古屋市南区。

※参考文献
名古屋市農政緑地局「生きている文化財 なごやの名木」1987
野本寛一「神と自然の景観論」2006

【愛知・名古屋市】丸い石には神が宿りやすいのか?

121007本星崎石神社8

「丸石神」(丸石神調査グループ編)には、丸石が陽石、つまり男根形の石とともに写っている写真が掲載されている。
またグループのメンバーのひとり、中沢厚著「石にやどるもの」には、遺跡から出土した丸石と陽石がセットになっている写真があり、非常に興味深い。
陰陽石という棒状の石と裂け目のある石が一対になっているものがあるが、丸石と陽石が一対であるならば、丸石は女性を示すもの、ということになる。

本当なんだろうか? 

名古屋市南区の石神社の本殿内にはおびただしい数のシャモジが奉納されている。
ご神体は飛来した隕石を祭神としているらしく、一見すると道祖神や塞ノ神とは関係なさそうだ。

しかし手前の供え物台の上に置かれたシャモジと丸い石の存在は意味深である。
シャモジは男根を連想させるとどこかに書いてあるのを読んだことがある。
丸石は石神社のご神体ではないものの、シャモジ同様、それで患部をなでてやると痛みがなくなると教えられた。
ご神体ではなくとも、少なくとも効験や神意を伝える役割は果たしているといえる。

シャモジと丸石で男女を連想するのは僕のイヤラシイ思い込みかもしれないが、村境で悪災をさえぎる道祖神に男根や女陰がまつられることと類似してはいないだろうか。

一見関係なさそうな道祖神と深いところで連なっていたらおもしろい。

写真は名古屋市南区。

【屋根神】南区呼続/南-1/廃社

南-1:廃社












南-1
所在地:名古屋市南区呼続
    Nagoya-shi Minami-ku yobitsugi
祭 神:秋葉・熱田・津島・熊野三社・戸部神社
場 所:倉庫上
向 き:南
祭礼日:正月・月次祭(1,16日)・秋葉祭
氏神社:熊野三社
地 図
メ モ:秋葉が主神。2007年5月に廃社。

・08年6月1日

 訪れると風景が変わっているので、よくみると集会所と屋根神さまのまつられていた倉庫がなくなっており、更地になっている。以前、よくお話をうかがった方に話を聞くと、2007年の連休ごろになくした、地主が土地の返還を求めてきたので、仕方なく熊野三社内の秋葉神社に合祀した。集会所自体もなくなったので、「不便になったよ〜」。


・01年09月01日
 午前9時ごろから準備を行い、午後4時ころに片つける。お札は中央に可睡斎・熊野三社、右側に戸部神社・津島神社、左側に熊野三社・熱田神宮。
 準備は当番の組が数名で行い、社殿の掃除、お供えなどそれぞれ分担して行う。
 また昼からの気象条件により、さかきなどをいつ燃やすかを決定する。当日は昼から雨が風が吹き雨が降るかもしれないということで、準備と参拝が終わってから燃やすことを決定。

【統計データ】南区内屋根神分布一覧

 市内屋根神一覧表を順次掲載しております。「名古屋市南区」をUPいたしました。2006年のデータを基準に作成しており、「南-1」等の番号は「屋根神」写真の番号と連動しています。

★「名古屋市南区内屋根神分布一覧」はこちらから。

※1、所在地は丁目までの掲載となります。
※2、南区呼続周辺は秋葉神社を単体でまつる社が多いのですが、三社をまつる社のみを掲載しております。
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ブログについて
FATBIKEというタイヤの太い自転車に乗って延喜式内社を訪ねる旅に出ています。屋根神さまから式内社へ。自転車に乗って神社を訪ね、写真を撮りブログを書く、そんな楽しみに浸る毎日です!
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管理人紹介
1973年7月生まれ。以前は名古屋や愛知県の屋根神さまを探しては写真に残していたが、2015年に岡谷公二著「神社の起源と古代朝鮮」に触発されて敦賀市の式内白城神社を訪れたことから式内社に関心を持つ。現在は介護の現場で働く傍ら、各地の式内社をFATBIKEに乗って訪ねる日々を送っている。
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お知らせ
2016年8月現在、屋根神さまの残存確認は行っておらず、「市内屋根神所在地一覧」(2006年作成)に掲載されている屋根神さまのうちすでに消滅したお社もあると思われます。今のところ内容を更新する予定はありませんので、屋根神さまを訪ねる際は消滅したお社があることをご承知おきいただいた上で、「参考資料」としてご活用いただければと思います。
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