「讃岐には これをば富士といいの山 朝げ煙 たたぬ日はなし」

晴れ渡った讃岐平野に秀麗な山容を見せる飯野山に西行の歌。
丸亀製麺の路面店に入ると壁に飯野山の写真が飾られている。

僕は讃岐国の古社を巡るに当たり、丸亀で丸亀製麺の本店に行こうと密かに決意していたが、本社が兵庫県と知りがっかりした。
その代わり本場讃岐では美味しいうどんを何度か食べる機会に恵まれたが。

讃岐平野を走っていると標高は高くなくむしろ低いくらいで、でもきれいな円錐形の姿の山を目にする機会が多かった。
東讃富士といわれる白山もそうだが、飯野山は「讃岐富士」と呼ばれるくらい讃岐を代表する山といってよいのではないかと思う。

飯神社は飯野山の麓に鎮座する。
神社へは遠くからでも目立つ飯野山に向かって走っていけばいいので、これほど楽なサイクリングもない。
さらに麓に近づくと「延喜式内讃岐國玉飯神社」と書かれた標柱も立っているので、なお分かりやすかった。

しかし鳥居をくぐり境内に入ると右側に隋神門がたち、その向こうに道が続いていた。
裏門から入ってしまったようなので、いったん一の鳥居まで戻り拝殿に向かった。
拝殿まで100歩、まずは参拝。

拝殿に向きながら腰掛けるとちょうど右側に飯野山の山頂が目に入る。
すると摂社である飯天神裏手から登山姿の男性が降りてきた。
そういえば標柱とともに登山口への案内も出ていた。

「日本の神々」によれば、標高は422m。
祭神は飯依比古命で往古、神社は山頂に鎮座していたという。
山頂には巨石があり、また石包丁や石斧、弥生式土器が出土したそうだ。
かつて城山神社が鎮座し、国司だった菅原道真公が雨乞祈願の祭祀を行った城山山頂に遺跡があるように飯神社の山頂でも祭祀が行われたようだ。

残念ながら登拝することはできなかったが、次回讃岐を訪れる機会があればぜひ登ってみたい讃岐山のひとつである。