名古屋発! 町の神さま考

FATBIKEで巡る古社巡礼の旅...

Fatbike古社巡礼!

【FATBIKE古社巡礼!】出雲国「プチ移住」日記、26日目。

部屋の窓を開けたついでにいつも締め切っているレースのカーテンをフルオープンにした。
やや湿り気を含んだ風が部屋に入ってくる。
窓辺に立つと視界の奥に横たわる宍道湖。
松江にやってきたばかりのころは物珍しい風景だったけど、いつの間にか見慣れたものに変わっていった。

昨日、回る予定だった出雲国の式内社を回り終えたので、今日から当分はお休み。
ちょうど名古屋から妻が松江にやって来る。
これまでは一日に数社の神社を訪ねることを中心にやってきたけど、この数日間はようやく観光らしい観光ができるのではと期待している。
早速、明日は一畑電車に乗って出雲大社へ行く予定だ。

一畑電車といえばこの間、自転車ごと電車に乗り込み沿線各地に出かけた。
人間だけで乗るのは感謝祭のとき以来。
常にFATBIKEと一緒だったから。

そのFATBIKEにも当分乗らない。
人間同様、自転車にも休憩してもらわないと、ということで、フレームやタイヤ回りを拭いたり、減っていたタイヤの空気を入れてやった。
古社巡りの最中は毎日事故もなく逗留先を行き来してくれたFATBIKE。
当分ゆっくり休んでほしいと思う。
また数日後には大役が控えているから。

【FATBIKE古社巡礼!】出雲国「プチ移住」日記、22日目。

古社巡礼の最中、たびたび地元のひとと話をすることがある。

まずタイヤが太い自転車の話題から入り、それから「どっから来た?」と出身地を尋ねられるのがお決まりのパターンだ。

「愛知県からです」

そう答えるようにしているのは数年前、東北を旅したとき、「名古屋からです」といっても「えっ?」といわれたことが何回か続いたことがきっかけである。
東北、そのときは岩手だったけど、名古屋よりも愛知県から来たといった方が分かってもらえる可能性が高かった。
県営名古屋空港から直通の飛行機が飛んでいるとはいえ東北から見ればまずは東京で、名古屋はどうしてもその陰に隠れてしまうのだろう。

そんなことで今回もあえて「愛知県からです」と答えるようにしていた。
でも意外と名古屋で通じることもあった。
十六島近く、「北の宮」とわれる許豆神社で神社の総代さんか地区長さんのようなおじいさんと話をしたときのこと。

最初はお約束のように自転車の話だったけど、次にどこから来たという話になった。
すかさず、「愛知県からです」と答えると「ということは、名古屋かね」といわれた。
「そうです、名古屋からです」

そのおじいさん、年のころは七十代後半から八十代。
じつは娘さんが愛知県高浜市に、甥っ子さんが豊田に住んでいることから、愛知県とは縁があるといっていた。

「また行かれるんですか?」との問いに、「都会はあわんけん。でも飛行機ならあっという間やけ、動けるうちに一度行きたいわな」

電車では行きにくい島根・名古屋間だけど、飛行機を使えばあっという間だ。
遠い遠いと思っているのは自分の先入観かもしれない。

【FATBIKE古社巡礼!】出雲国「プチ移住」日記、15日目。

「プチ移住」での生活費の話。
名古屋にいるとき、移住に関する準備のなかでひと月分の予算も考えた。
名古屋でしていた通り、「食費」「旅費交通費」「酒代」「日用品費(雑費)」「その他(入場料、利用料)」と項目ごとに封筒を分け、予算として現金を入れておくことにした。
そうすれば松江に来てからも金融機関に行くことなく出雲国の式内社探訪に精を出すことができる。

神社巡りを始めて二週間、お金を出すだけで中身を確認することのなかった封筒。
あと二週間を生活していくことができるのだろうか。
どきどきしながら封筒の中身を出した。
「旅費交通費」「その他」はちょうど半分残っていたから、合格。
しかしだ、「食費」「酒代」「日用品費」の残りは黄色どころか赤信号が点灯している。
二週間持たせるのが難しそうな状態だ。
酒代はすでにゼロ。
「日用品費」は千円を切っている。
念のため予備のお金も用意しているが、自分で考えた予算が達成できないというのは悲しいものだ。

この少なくなったお金、一体何に消えたんだろう。
スマホの家計簿アプリで調べてみた。
外食は一回だけだし、ほかに何が。
ひと月とはいえ生活に必要な細々とした日用品はひとしきり揃えなくてはいけなかったし、新聞もあるときまで毎朝コンビニで買って読んでいた。
あとはそう、酒。

島根の酒のことを深く知りたいじゃん。
古社巡礼時に訪ねた場所にある蔵の酒は必ず飲みたい。
そんなことしていればお金は消えていくけど、経験として残ると思えば安い授業料である。
問題なのは、地酒以外に喉が渇いたという理由だけで飲むチューハイ。
勉強じゃなくおやつである。

ちょこちょこ使いが真綿で首を絞めるように家計を圧迫していたのだ。
それだけではないけど、見直したことでほかにも相当な無駄を見つけた。
まだ二週間ある。
残り少ない予算をどう使っていこうか。

【FATBIKE古社巡礼!】出雲国「プチ移住」日記、10日目。

出雲国の神社を回りながら、これまでお札を買うことが一回だけあった。

「出雲 佐太 火災水難防禦守護」

文字とともにとぐろを巻いた蛇の絵が描かれている佐太神社のお札だ。

ここに描かれた蛇は「竜蛇様」といわれる。
吉野裕子著「蛇」によると、竜蛇様の正体はセグロウミヘビといって神在月になると海辺に打ち上げられるウミヘビである。
佐太神社では神の使いとして奉納するという。
ちなみにこの蛇、コブラ並の猛毒を持つらしい。

神社に隣接する鹿島歴史民俗資料館では佐太神社の御座替祭で舞われる「佐太神能」に関する展示を見た。
ここではご神体である「竜蛇様」を手に持つ舞いが再現されていた。

それにしてもなぜ蛇なんだろうか。

今日訪れた出雲国秋鹿郡の大野津神社。
須佐之男命をまつるこの神社ではかつて、雨乞い神事が行われていた。
神事に必要なのは「蛇骨」
どのようなものかは由緒に記されていなかったが、それを宍道湖に沈めるとやがて雲が立ちこめて雨が降るというのだ。
ここでも蛇の存在が重要になってくる。

僕も神社を訪ねる旅のなかで蛇を何度か見かける。
今日、玖潭神社を訪ねると黒っぽい蛇が境内にたたずんでいたが、僕の気配を感じ隠れてしまった。
それならまだいい方だ。
見かける蛇の多くは轢死体だった。

種類は違えど、ご神体として尊ばれる一方で、車にひかれてぺしゃんこになった姿を見ると、なんだか切なくなってくる。

【FATBIKE古社巡礼!】出雲国「プチ移住」日記 5日目。

松江市と出雲大社、出雲市を結ぶ一畑電車。
松江滞在六日目にしてようやく初乗車となった。

今日は「一畑電車感謝祭」の日で、驚くべきことに、乗り降り自由、しかも運賃まで無料というとんでもない日である。
「鉄ちゃん」というほどではないけど鉄道好きな僕もさすがに、一日でも運賃が無料になる電車に乗ったことはなかった。
松江に来る以前にホームページでは確認していたけど、何かの冗談だろう程度に思っていた。

今朝、JR松江駅近くのマンションから一畑電車の「松江しんじ湖温泉」駅まで歩いたが、もし無料じゃなかったら今日の予定は大幅に狂う、そう頭のなかでごちゃごちゃ考えを巡らしていた。
しかし駅に近づくと駅に吸い込まれていくひとの姿を見かけた。

「やっぱ本当だったか」

その思いは改札で駅員から「どうぞ乗って下さい」と声をかけられて本当だと確信した。

ホームにはオレンジ色の出雲大社前行きの普通電車が停車していた。
車内はすでに満員。
幸い席は確保できたが次から次へと乗客が乗ってくるので、出発時には乗車率は200%くらいまで達していたのではないだろうか。
車内放送ではしきりに「多客ため...」を連発していた。

数年前、僕が乗った一畑電車はガラガラ電車だったから満員の車内を見渡すとにわかにしんじられない。
もらったチラシには第4回と書かれていたので、僕が乗ったあとに始まった企画らしい。

勝算があっての企画だと思うから、考えたのはすごく仕事のできるひとか、逆に普段仕事はできなくても、あるときとんでもないことを発想してしまうひとなんだろう。
こんなことを他の鉄道でもできるのだろうか。考えついたとしても反対にあってボツになるのがオチだろう。
そこをやってしまう一畑電車はスゲえ。

座ることができず、つり革につかまりながらそう考えていた。
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ブログについて
FATBIKEというタイヤの太い自転車に乗って延喜式内社を訪ねる旅に出ています。屋根神さまから式内社へ。自転車に乗って神社を訪ね、写真を撮りブログを書く、そんな楽しみに浸る毎日です!
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管理人紹介
1973年7月生まれ。以前は名古屋や愛知県の屋根神さまを探しては写真に残していたが、2015年に岡谷公二著「神社の起源と古代朝鮮」に触発されて敦賀市の式内白城神社を訪れたことから式内社に関心を持つ。現在は介護の現場で働く傍ら、各地の式内社をFATBIKEに乗って訪ねる日々を送っている。
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お知らせ
2016年8月現在、屋根神さまの残存確認は行っておらず、「市内屋根神所在地一覧」(2006年作成)に掲載されている屋根神さまのうちすでに消滅したお社もあると思われます。今のところ内容を更新する予定はありませんので、屋根神さまを訪ねる際は消滅したお社があることをご承知おきいただいた上で、「参考資料」としてご活用いただければと思います。
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